インド紀行その1

インドに行った人は二派に分かれると言う。
こりて、二度の行きたくない人。ハマって、大好きになる人。
私はどうやら後者のようだ。ハマってしまった…。見事に。

最初の3日間は来た事を後悔した。
だって、この国は、日本では当たり前の時間やルールが何もないんだもん!
例えば7時集合、と言ったら、来るのは8時半回るなんてザラ。
最初の演奏のプーナ、という所の会場を下見に行ったら、何とあれほど言っておいたのにピアノがない!なんだー、こりゃー!どーなってるんだー!
マリンバ貸して、って頼んであったのが、来てみたらチープなシロホン!
全てが万事、こんな調子。ハ〜…。カンベンして下さいよ〜!トホホ…。

遊びで来ているなら、まあ、いいか、で済むが、国のお金貰って仕事で来てて、しかもリーダーだ。
事あるごとに、心臓はチクチクいたむわ、明け方胃痙攣みたいになって、危うく病院行きでしたよ、ホントにもう!

メンバーがオトナで良かった…。
みんな<高田みどり(perc)、中川昌三(fl)YukoFujiyama(P)>怒らず、まあ、インドだからね、しょうがないね、って笑ってくれた。スンマセンっ!!

それでもインドの日々は過ぎ、コンサートも無事こなしつつ、(けっこう受けましたよ!)10日間くらい経ったころは、みんなもインド人して来た。
スタッフが来て無くても、じゃ、お茶しましょうか、なんて。
連絡が遅れても、何が起きても、もう誰も驚かなくなっていた。
「ナヒ〜ン!」というのは「NO!」という意味なのだが、困った時、「ナヒ〜ン!」というと、なんだかあまり大変じゃないような気がして来るから不思議だ。
これは便利な言葉で、物売りが来ても、これ一発で丸く納まるのだ。
あ、そう?って納得してくれちゃう。
「ナヒ〜ン」は地球を救う!
メンバーの間ですっかり流行ってしまった。

       _________つづく________