ソロライブ

神様はその人に必要な分だけ与えると言う…。

ソロライブで与えられた2時間の、たった一人の時間。
始める前はいつも、出来るのだろうか、と怖さでいっぱいになるけれど、
何年経っても、いつも必ずそうなのだけれど、
音が始まったその瞬間、そんな不安や恐怖は跡形も無く消えるのだ。

何かが降りてくる。
目に見えない、おおきな何か。
私はすっかり、その何かに身を委ねる。
ジャズや、クラシックみたいに外側から身に付けたものじゃない
もっと根源に近いような、音霊(おとだま)が私を満たす。
音の精霊たちと、遊ぶ…。笑う…。飛ぶ…。

地上に舞い降りた時、2時間の夢から覚める。
そこは現世。
みんなの顔が見える。
ああ、みんなも一緒に遊んだんだな、って嬉しく思える時、
そのライブは成功だったんだと、最近思う。