沢井一恵さんのコンサートを聴く

沢井一恵さんからのお誘いを頂いて「沢井一恵・筝の群」を聴きに、第一生命ホールに出かける。

ロビーで斉藤徹さん夫婦、高橋鮎生さん、舞踏の小山さん、鼓の大倉さん…たちと会う。
徹さんとは、カン・テーファン氏と「水眠亭」でトリオでご一緒して以来。
鮎生さんはつい先月、クラシックスでDUOをしたばかりだが、小山さん、大倉さんは、FMホールでのキム・デファン追悼コンサート以来初めて。懐かしい顔に出会えてよかった。

今日のコンサートは、それはそれは、本当に素晴らしいものだった…。
筝がずらりと30台も並ぶステージは圧巻。そして、黒いロングドレスに身を包んだ、少女のように華奢で、そして強烈なインパクトの一恵さんが登場。

どの曲も、鳥肌が立つ程美しく、深く、魂が震えるような感動だった。
ガラスのコップを使った演奏中、何処からか天使の歌声のような、30人くらいの「人の声」が聴こえて来たのは、一恵さんの魔法の成せる業か…。

一恵さんと初めてお会いしたのは、数年前の横浜ジャズプロムナード
カン・テーファン、佐藤允彦、私というトリオでの演奏の後、沢井一恵、斉藤徹、ローレン・ニュートンというトリオでの演奏を、楽屋のソデから聴き、一恵さんのあまりの素晴らしさに椅子から転げ落ちて呼吸困難寸前(笑)になったのだった。
そして楽屋でお話し出来、その後幾度かご一緒するという幸運に恵まれた。

今日のコンサートの内容は、肥後一郎氏の「絃歌」、石井槇木氏の「雅影〜メタモルフォーゼ」、ソフィア・グバイドゥーリナ氏の「今朝、目覚める直前に」、沢井忠夫氏の「二つの群の為に」。

あっという間の二時間。
そして、打ち上げで屏風絵師のアラン・ウエスト氏や小山さんたちとで「キム・デファン氏の三回忌をしよう」という話になり、一恵さん、大倉さん、私、などで出演する事がその場で決まる。

なんと楽しみな事でしょう…。
アランの私有する、伊豆にあって、音響も非常に考えて作られていると言う、3月に演奏するそのホールは、何と元、芸者の置屋だったという。

三月三日の三回忌…。
何か凄い事が起きそうではないですか!!