ライブ・レコーディングVol.2を終えて

潮先郁男と加藤崇之。この両極端のような凄いギタリストふたり。
60年間、脇目も振らずスイングギターひと筋に生きて来た潮先さん。
インプロはもちろん、ありとあらゆる音楽を経て来た加藤崇之。
そんな二人はお互いを心から敬愛し、最高の演者であるにもかかわらず、
常に相手から学ぼうとする姿勢に胸を打たれる。
昔、潮先さんに少しだけ習っただけだと言うのに、30年経った今も師として敬い、
愛し、学ぼうとする加藤崇之の人としての素晴らしさには頭が下がる。

このふたりとは、タマシイから共鳴し合える。
演奏していると、どんどん癒されて行く。

潮先さんは、私たちが生まれる前からギターを弾いていた。
そして私たちと出会って、本当に自分のやりたい音楽はこれだった、初めて
音を残したいと思った、と言ってくれる。
それってなんて有難くて嬉しい事だろう。シアワセなことだろう。

きのうはそのシアワセが実を結んだ、二回目の夜だった。
なってるハウスは、なんてあたたかな空間だったんだろう。固唾を呑んで、
もしかしたら私たちより緊張して、見守るように聴いてくれていたみんな…
なんて近い心でそこに居てくれたことだろう。
こんな時間の経ち方ってあるんだね。うれしかったなぁ。

終わってしまえば諸々の後悔はあるけれど、でも瞬間瞬間にかけた命に嘘はない。
いいCDが出来るといいな。
みなさん、ほんとにどうも有難うございました。