二通りの味

食べ物の美味しさって、二通りあると思う。
口で美味しいものと、体で美味しいもの。

スパゲティとかカレーとか、ハンバーグとかチョコレートとかは、口で美味しい。
口当たりがいい。口に入ったとたん、美味しい、と感じる。
ダイレクトな味、直球系。

日本蕎麦や、スルメや玄米や根菜類なんかは、体で美味しい。
口に入れても、すぐには美味しくない。
よく噛んで、じっくり味わうと、だんだんその本質が見えてくる。
違った味がしてくる。
体の深いところで、ウマイ!と感じる。

子供の頃から、大体食べるのが遅い子ではあった。
お昼ご飯の時間が終わって、5時間目が始まってもまだ食べ終わらず、
先生の机で、みんなのほうを向かされて泣き泣き食べた事もあったくらい。
7歳までひとりっこだったから、のんびりしていたのかな。
でもやっぱり子供だから、するする、っと入るものが好きだった。

最近、体で美味しい、という事が分かってきた。
先日友人がくれた「紅芋おからクッキー」というのがなかなか!
ジミなんだけど、食べているとだんだん美味しさが増してくる。
何の味付けもしていない、「口では美味しくない」ものかもしれないのに。

動物になったような気がする。
そのものの味。
(インゲンを生で食べた事ありますか?意外と美味しいよ)

じっくり食べる=じっくり考える
味わって食べる=味わって生きる

何だか関係なくも無いような気がするのは、私だけかな?