徹夜と桃

やらなくてはいけない事が山積みなのに、どうしてそういう時に限って
新しい仕事が隙を埋め尽くすように入ってくるのだろう。

久々の徹夜。
体がどこまで言うことを聞いてくれるかに勝負が掛かっている。
限られた時間内での仕事。睡魔と疲労に幾度も負けそうになる。
すっかり明けた夏空を見てほんの少しうとうと。
飛び起きてすぐパソコンに向かう。

音楽だけやっていられたらどんなに楽だろう…。
でも大手企業に属しているわけでも、どこかの音楽事務所に所属しているわけでも
ない私は、社長兼、プロデューサー兼、小使い…なのだから仕方ない。
人に任せられない部分。自分で納得してしか進んで行けない道。
まあ、それだけ遣り甲斐があるといえば言えるのだが。

食事もまともに摂れないような時、友人から桃が届いた。
甘く香るみずみずしい桃はとても美味で、疲れた心に染み渡った。