10月のこと

10月に招聘されていたリトアニアのフェスティバル。
けっこう長いことやり取りに時間を費やしたのだが、ついにさっき、思い切って断りのメールを入れたところ。
(長い長い英文をそのたびに捻出しなくてはならなかったので、まあ、ある意味勉強にはなったけれど)

遠い東欧の国で演奏することは決していやではなかったのだが、現代音楽を基盤にした権威のあるフェスティバル
(と彼らは自分で言っていた)のはずなのに、彼らは知らないことが多すぎて話にならなかったのと(自覚していない)、
私達に頼りすぎた、という事が大きな理由だ。
日本での彼らの企業団体の企画まで演奏家に頼る心根は、ちょっと日本人である私達のセンスには無いものだった。
音楽界に限らず、日本人は人がいい。
良く言えば上品。育ちが良い。押しが強くない。
露骨な商業的押し売りや過剰な期待は、いい音楽と全く別の所に位置するというのに。

でも今回の事で、高田みどりさんと幾度となく会い、話し、飲み(?)すっかり戦友のように(かなり飲んだかな)
なってしまったのが可笑しい。

最善を尽くし、純粋に良心ある演奏をしたい。
それは国内外問わず、誰の心にもある音楽家としての基本だと思うんだけどなぁ…。
10月スケジュールがあいたので、例年どおりバースデーライブでもしようかな。