街には行き交う恋人同士、そして流れるクリスマスソング。
明るいネオンの下、みなウキウキと幸せそう。

ふと、子供の頃のクリスマスを思い出す。
不二家の子供用シャンペン(サイダーみたいなの)、鳥の丸焼き(七面鳥ではないけど)、生クリームたっぷりのアイスクリームケーキ(その頃流行っていた)、
家族揃って、皆で飾り付けをしたツリーのある部屋でお祝いの食卓を囲む…。
ツリーの下には私と妹にサンタさんからのプレゼント。
白と茶色の犬の縫いぐるみ。
妹が最初に私、白い犬!って。
えー、私も白のほうがいいなぁ、と思うんだけど、7歳もお姉ちゃんだから茶色ので我慢…、でも白いの可愛いなぁ…。
今でもはっきり覚えている。白い子は「ミミ」、茶色い子は「ルル」。
妹はいいなぁ、なんて羨ましかったっけ。

一緒に遊ぶ事よりお姉ちゃんとしてお守りをする感じだった妹。
彼女は結婚して主婦になり、ごくたまにしか行き来しなくなっていた。
今になって、母の事でやはり唯一理解し合い、同じ悲しみを共有できるのは妹だとしみじみ思う。妹を生んでくれた母に感謝する。
共に老いても仲良くして行きたいな、と思うのである。