熊本コンサート

3度目の熊本です。
今回ご一緒するのは、哲学者の鶴見俊輔さん、詩人の大岡信さん、谷川俊太郎さん、そして若手(?)の3人は谷川賢作、覚和歌子、私、というメンバーです。
主催者である横田幸子氏がつい先日、文化勲章を受章なさったので、今回の「子どもの本の研究会20周年」と、おめでたが二重なった形になりました。

出発の日、やけに涼しいな、と思っていたら、なんと熊本も東京と同じ17度。
気持ちのいい新緑に5月の風がサワサワふいています。いいお天気!

賢、覚、ゆきトリオは昼、びわの木文庫の本拠地、横田さんのご自宅を開放された会場で子ども達のためのコンサートを終え、諸先生方の到着を待って、多喜加和という料亭でお食事会。鶴見さんの心を打つエピソードや、大岡さんの奥の深いお話、俊太郎さんの溢れ出る魅力に接しながらのお食事は格別なお味です。日本庭園のほの明かりが灯って、静かに極上の時間が過ぎて行きます。

そのあと俊太郎さんと賢、覚、ゆきトリオで、前回お世話になったJAZZクラブ「JANIS」に。懐かしい白坂オーナーの特製コーヒーでみんなリラックス。明日は早いので、名残惜しいけど早めに店を出て、気持ちのいい夜風に吹かれてホテルに。

翌朝起きると雨!何と俊太郎さんと大岡さんは無く子も黙る雨男なんだそうな。
私、すっごい晴れ女なんだけどなー。いや、負けました…!
会場の県立芸術劇場はすでに1200席がほぼ満員。10:00開場。10:30開演。朝なのにみんなエライなー!
まず大岡先生の講演。鶴見先生の講演、と続きます。お昼をはさんでコンサート。
賢ちゃんとデュオで中原中也、俊太郎さん、の作品を6曲と私のオリジナル、「BELGRANO」などを歌います。
とても急いでお帰りになるはずだったのに鶴見俊輔さん、舞台のソデでニコニコしながら楽しそうに体を揺らしながら、
ずっと最後まで私の歌を聞いていて下さいました。うれしいな。
俊太郎さんと覚さんのステレオ朗読、その後俊太郎さん、大岡信さんの対談。
会場は拍手、拍手、拍手!…。
6時間にわたる「ことばと音の新たな世界」コンサート。本当に充実した素晴らしいものでした。
これは是非、いつか東京でも実現出来ればいいな!!一回きりではもったいないなぁ。
           −−−続く−−−