「ガイライーズ」

昔お世話になったサックス奏者の芦田ヤスシさんからコンサートのご招待案内が届いた。
場所は何と病院。家から15分くらいの東芝病院が今日の会場だ。観客は入院患者さんや外来の患者さん、そしてお医者さん。
点滴の袋を下げた人、松葉杖の人、車椅子の人…。あー、ホントにみんな病人だぁ。
出演者は多分全員70歳以上、ってかんじ。出演の条件は、この病院の患者だった経験を持つことらしい。
診察券がパスポートだ。バンド名は外来だから「ガイライーズ」(-_-;)…。
歌は82歳の柴小路さん。元、男爵だそうだ。彼が戦前北海道にジャガイモを植えて、それから北海道はジャガイモが名産になり、柴小路さんにあやかって「男爵イモ」と名づけたのだそうだ。ウソのようなホントの話である。

会場となる受付けのある広いロビーは、自然のリバーブがかかって音が気持ちよく伸びる。聴いた事の無いような古〜い曲、母がくちづさんでたような、どこか懐かしいような歌…。「男爵」の「When I was a glow to old」、tpの三井章夫さんのソロで「sleepy lagoon」…等、等。
は〜、いいもんだわ〜…。ねー、お母さん、聴いてる?お母さんが子供の頃好きだった世界が今ここにあるんだよ。

あっという間に1時間が経っていた。外はまだ明るいけど、夢を見ているようだった。
来年もまた、誰も欠ける事なく、演奏聴かせて下さいね。