ズービン・メータ

ズービン・メータ指揮のイスラエル・フィルによるストラヴィンスキーペトルーシュカ」と、ムソルグスキーの「展覧会の絵」を
サントリーホール(の4列目!)で聴く。
指揮者によって音楽が大きく変わるのは勿論知っていたが、メータの素晴らしさには息を飲んだ。
イスラエル・フィルとメータは30年来の付き合いだと聞く。彼の指揮でのペトルーシュカは最高だった。
この曲は元はピアノと管弦楽の協奏的スタイルで着想され、最終的にはバレエ用の管弦楽曲としてまとめられたという。

演奏が始まったとたん、カラフルで強烈なフレーズの目くるめくリズムと音色に惹きつけられて息も止まる思い!
絶妙なリズム感、展開。楽器の持つ特性を最大限に生かしたそれぞれの場面。キラキラと輝く響きの不思議な魅力。
穏やかな場面からぐんぐん広がって行き、ヤマ場に来たところで突如強烈なピアノが入ってくる。
魂ごとすっぽり持って行かれた時ラストの場面…。

鮮烈な眩しいほどの演奏に、いつしか頬は涙でボロボロに濡れていた…。
凄い所へ連れて行かれた余韻で、まだ体が宙を漂っている。