ブラームスを聴く

昔、関屋晋先生という指揮者のもとで合唱をやっていた頃がある。
基本的にはアルト。メゾやソプラノに人が足りないと借り出されたりもしていた。
初めて先生の指揮で歌った時の衝撃は今でも忘れられない。
指揮棒の先から魔法の粉がフワーッと舞って、私は一瞬で別天地へ飛んだっけ。
何が起きたのか分からなかった。
ただ、余りに音楽が素晴らし過ぎて、涙が止めどなく溢れて、譜面が見えなかった…。
先生との出逢いが、今の私の音楽観の基礎になっていると思う。

今日は、今は亡き関屋先生のもとで歌っている<晋友会>のメンバーであり、いつもライブの写真も撮ってくれる友人のあやちんが、ブラームスドイツ・レクイエムを歌うというので、すみだトリフォニーホールまで出掛ける。
ミヒャエル・ボーダー指揮、新日本フィルハーモニー交響楽団、ソプラノ、カテリーナ・ミューラー、
そして晋友会合唱団100人。計、約200人からなる大編成。

友達の晴れ姿は眩しく輝いていた。
嬉しかった。自分が歌うわけじゃないけど、なんだか鼻が高かった。
生死を分けるほどの大病を克服したあやちん。酸素ボンベが無いと呼吸も困難だったあやちん。
またこうして歌えるようになるなんて、本当に良かった!

いいコンサートでした。嬉しい一日…。