おおやま水辺のファンタジア・予告編

8月に行われる「おおやま水辺のファンタジア」の、現場の下見と打ち合わせに、富山まで行って来ました。
空港からまず、「日の出小劇場」に向かいます。
ここに送られて来たやまとさんの遺作の人形たちが、みんなで私を待っていてくれました。
まだ作りかけだった裸ん坊の男の子の人形に、布でストールを着せてあげて、8/19の小室さんのステージを確認してから、今回初めて会うスタッフのみんなとのご対面です。

ずっとやまとさんと、今回のステージを作ってきた宮本さんはじめ、スタッフのみんなと常願寺川を車でどんどん登っていくと、霧雨に霞んだ橋の欄干の遥か下手に、幅100メートル、高さ22メートルの大きなダムが目の前に現れました。
息を飲むような滝です。

川原まで降りてみました。
ああ…ここが、やまとさんがいっぺんで惚れ込んだ場所なんだな…。

どのくらい時間が経ったでしょう。
霧雨としぶきで、髪からしずくがポタリ…。

一つ一つ自分達で手作りしている、おそらく800人位の子供たちが持つ硝子のキャンドルに灯がともり、
この川原一体は8月18日夕刻から、大きな星空になるのです。

ここにダンサー、ここにチューバ、キーボード、歌…、と位置を決めて行きます。
音響の方は大変です。野外の、こんな大きな場所で、聴いてくれるみんなと演奏者にきちんと音を届けなくてはいけないのですから。
霞むくらい遠くに見える川の向こう岸には、巨大な映像が投影されます。
吊り橋と流れ落ちる滝はライトアップされます。花火も上がります。
1000人ちかくのスタッフ、そしてここに集まる大勢の人達の気持ちが一つになり、奇跡が起きるのです。
興奮と期待で、誰もが頬を紅潮させています。どんな物凄いことになるのだろう!

その後、他のスタッフのみんなも交えての食事会。小さな木戸を腰をかがめるようにしてその店に入ると、壁一面にやまとさんの描いた絵が踊っていました。

ひとりひとりの胸の中のやまとさんはどんな表情をしていたのかな。
私の中のやまとさんは、はにかんだような、いつもの笑顔でした。