ふたつの奇跡のような時間

会田桃子さんのCDのレコーディング、きのう無事終わった。
彼女の曲に私が作詞した「クリスマス・イブ」は子供の頃の風景。
一家団欒と言う言葉が普通に身近にあった。両親が居て、家族がテーブルを囲んで
母の手作りのクリスマス料理や、不二家のケーキを食べるのだ。
窓の外は雪が降っていて、待ち切れずに眠った頃にはサンタさんがやって来る…。

今はもう全てが淡く記憶の彼方…。
でもきっと、悲しいほど美しい想い出は命ある限り消えることは無いのだろう。
素晴しい桃ちゃんのバイオリン、林さんのピアノ、西嶋さんのベース、北村君のバンドネオン
これはたくさんの人の胸の奥に届く音楽なんじゃないか。そんな気がしてならない。

今日は潮先郁男さん、中牟礼貞則さんとやっている「みんなが忘れてしまったような古いアメリカンポップスとジャズの間の音楽」に渋谷毅さんが入るという、新宿の「あうん」での待望のライブだった。
曲の持つ力、演奏者の曲に対する思い、今日を楽しみに来てくれたみんなの気持ち、
この4人でこの曲を演奏する事を強く願ってくれている森山さんの思い、そしてあうんの純子さんの、
眠れないほど楽しみにしていてくれた気持ちがひとつになった夜…。
夢のように素晴しかった。ほんとに夢なんじゃないかと、何度も思った。

こんな時間が与えられた奇跡。そう、まさに奇跡だ。
2日間の奇跡を、まだ信じられないような気持ちで抱きしめている。