好きな歌手

久々にブロッサム・ディアリーを聴く。
彼女はメレディス・ダンブロッシオ、マキシン・サリバンと並んで、私の大好きな歌手。
ちょっとマニアックなAlec Wilderの曲なんかが似合う、センスのいい歌手だ。
いたずらに声を張り上げたり誇示したりする事はなく、淡々と語っていくような歌い口、
繊細なニュアンスとゆったりした心地よいグルーブは、いつ聴いても心安らぐ。

最近はこういう歌い手が本当に少ない気がする。
これみよがしというか、気品というものが感じられない、というか。
最初にフッと出した声の「かんじ」で、歌って好き、嫌いがはっきり分かれる。
人をこけ脅すような、相手の事なんてどうでもいいような、自分を大きく見せたいような、 そんな歌って好きじゃないな。
根掘り葉掘り聞かないけど分かっててくれるような、黙ってそっとミルクティを 入れてくれるような、さり気ない優しさ…、
この人は友達になりたい、って思うような歌手が、私は好きなのかも知れない。

私の歌を聴いて、人って友達になりたい、って思ってくれるんだろうか。
自分もまだまだ、であります。

Alec Wilde、Richard Rodgers…
明日の「あうん」はセンスのいいスタンダード・ナンバーいっぱいやろうっと