雪！！

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雪国、東京！
ここまで積もったのは、記憶では10年位前の気がする。
雪で必らず思い出す人がいる。合唱界のドン、今は亡き関屋晋氏。
ある朝、それまで玉川学園の下棒振りの指揮で歌っていた私達の元へ現れた氏は、雪が眩しいからと誰かが閉めてしまっていたカーテンを、
『開けて。折角雪が美しいでしょ、閉じてたらそんな歌しか歌えないよ。』と開けさせた。
私は心の中で拍手喝采。
氏が棒を振り始めたあの瞬間を、私は一生忘れる事はないだろう。
棒の先からはティンカーベルの粉がキラキラと振り撒かれ、それまで歌って来たマドリガルは
全く別の生き物に生まれ変わってしまったのだから！
うら若き私に、初めて音楽というものを教えてくれた人だったのだ。
ワインが大好きだった宇宙人。