ホルへ・クンボ

フランスに住むケーナの奏者、ホルヘ・クンボが来日している。
久々に会いたくて新宿ピットインに行った。

以前会ったのは、去年亡くなった親友、由美子さんの家。
彼女をとても慕っていたホルへは、よく彼女の家に泊っていた。
みんなで夜遅くまで飲んだり、南米の色々なリズムを教えてもらったり、歌ったり踊ったりしたっけ。
まるで子供のようにいつまでも、いつまでも…。

時間の経つのも忘れ、楽しく過ごしたあの日はもう戻らない…。
きっと時はあっという間に過ぎて行き、誰もがこの世を去るのだ。

ほんの瞬間の、人の命…。
宇宙の時間上では、まばたきする位、あっという間の私達の命。
たった百年足らずの命を与えられて生まれて来た私達の
この地球上でのすべき事は、
少なくともお互いを傷つけあい、命を奪い合う事ではないはず。

はかないね。
短いね。
淋しいね。
いとおしいね。

今日のホルへの演奏は、シンプルな音に秘められた深さをとても感じた。
音の中に、愛が溢れていた。