白石かずこさん

昨日の下北沢アレイホールでの一日は本当に素晴らしいものだった。
開演前、姜泰煥さんたちに詩を翻訳して説明するため、白石さんがひとつひとつ丹念に内容を解説して下さったのだが、
もうその時点で彼女の言葉のオーラに圧倒され、危うく涙が溢れそうになった。

彼女の口元から、まるで絵のように、音楽のように、ゆっくりと或いは激しく、美しい世界が広がって行く…。
姜泰煥さん、カン・ウニルさん、そして私の音が白石さんの言葉と重なり合い、新たな世界がそこに生まれる。
姜さん、ウニルさんは日本語は殆んど解らないのだが、白石さんの言葉の持つオーラと見事に融け合っていた。

音楽でも、詩でも、舞踏でも、その人の生き様や思想が本当にそのまま表れる。
何を感じて、何を選んで生きてきたかが、如実に表現されるから恐ろしい。

アフターアワーのワインとご馳走は、終演後の満ち足りた気持ちを、より幸せにしてくれた。
ご馳走様でした、恵美子さん。