川のせせらぎとともに…水眠亭

きのうのメンバー、カン、パク、ミヨン、私、そしてアシスタントの岩淵君、みんなでパクサンの楽器を分けて運ぶ。あまりの荷物に道行く人が振り返る。
静岡から新幹線で新横浜へ。そして橋本駅へ付くと大木婦人の笑顔が待っていた。
山の色が濃くなって、空気の冷たさが変わり、車は水眠亭に到着。
回りが闇に包まれ始めた頃、水眠亭にはひとり、また1人、とお客さんが辿り着く。
遠くからよく来てくださるなぁ。ここってところで何県なんだろう?
何回か来たけれど、いつも車だしメンバーで喋っているので気付かなかったなぁ。
(多分山梨県津久井湖の近くらしい)

川のせせらぎと、虫の声をバックに、静かに今日の宴が始まる。
きのうに引き続き、冴え渡ったカンさんの音色。パク・デチュンのパーカッション。ミヨンのピアノ。
もうここは異次元。生も死も超越したような、闇と明の世界。音と音の間に何かの気配が流れる。
誰も喋らない。誰も席を立とうともしない。
約2時間近く経ち、ふと気付くと…現世だった。

終演後、心尽くしのお料理&手打ち蕎麦!
打って変わって誰もが子供のような笑顔。ここのこの美味しいお蕎麦、キム・デファンさん、好きだったよね。
前回来た時の記憶が笑顔の中にフッと浮かんでは消える。

特別な場所での、特別な夜。月が優しく笑って見ていた。