父、逝く。

スエーデンから私が帰るのを待っていたかのように
父が、逝った。

母や私を困らせた父
我がままいっぱいだった父
でも、亡くなってしまえば、
何だか優しそうな笑顔で眠っている。

ずるいなぁ。
今はいい顔しちゃって。

海風が、実家の窓から入ってくる…。
遠く、江ノ電の音が聞こえる。

鎌倉の地に来る事も、もうないかもしれない。
安らかにね。お父さん。
天国で我がままばかり言っちゃ、だめだよ。