むっちゃ六甲

六甲の山を見ると想い出す、幼稚園〜小2時代。
短い間だったけど、そのくらいの年齢を過ごした神戸での数年間は鮮烈な記憶。
親の転勤で住居を神戸に移した私たち一家。すぐに馴染んだ関西弁。
学校へ行けば東京の言葉なんか、なんやそれって感じでバリバリ関西人だった私。
大人はそう簡単には行かなくて、家に帰れば「解るように喋りなさい!」なんて言われて。

あの頃遊んだ友達も、幼稚園も学校も、道も建物も、全て変わってしまった。
でも関西特有の「はんなり」した空気ってやはり懐かしい。

東京では殆ど乗らないバスに乗った。話に夢中なこの辺の女子高生らしい二人連れ。
「むっちゃ…やねんなぁ」「むっちゃ…やわ〜」「むっちゃ…ちゃう?」
と延々と続く会話。
アハハ、「むっちゃ」がむっちゃ多すぎへん?

雨上りの、川の多い六甲の坂道は、濡れて美しく光っていた。