姜泰煥・ブレスパッセージ・2013…特別なお月さま


もう12年も経つのか、あの怒涛の高田みどりさん(perc)達とのインドの旅は。
着いた瞬間から帰るまで、今は笑い話に出来るけど当時は本当に大変だったっけ。
まず初日。ジャズフェスティバルの会場にマリンバが無い。何と出て来たのは玩具みたいなシロホン。有り得ない!みどりさん、目がまん丸…そりゃそうだ。
メールで散々言って何度も念を押したにも関わらず…。特に自分が責任あるリーダーだったから、その他にも毎日が筆舌に尽くし難い、それはそれは胃の痛くなるような(実際急性神経性腸炎起こしたし)日々だった。
けれど、それを上回るほどの、ムンバイ、プーナ、全ての公演での演奏の素晴らしさ、みどりさんの心の大きさ、温かさ、同行メンバーのフルートの中川昌美さんの懐の深さ、そして食事の美味しさ、そして国の美しさ、インドの人達の持つカースト制度の中にあっても凛とした倫理観の素晴らしさ…。カルチャーショックは大きかったけれど、帰る時にはみんなインドが大好きになっていて永住してもいいとさえ思ったっけ。

おととい23日(日)に下北沢アレイホールで行われた【姜泰煥・ブレスパッセージ・2013】は、これまた久々の(と言ってもこちらは2年振りだけど)気心知れた姜さんと、10年振りの懐かしいみどりさんとのトリオでの、何とも嬉しいコンサートだった。再会の感動はそのままステージに水の輪のように広がり…演奏内容は、もちろんこの上なく最高でした!
至福のインプロヴィゼイション。こんな喜びが与えられている幸せ、本当に感謝です。

この日は月の軌道が地球に最も接近したスーパームーン。特別な満月の日曜日。
15%も大きく見える月…やっぱり本当に奇蹟の日だった…。
喜びをじっくり噛み締めて、大切に大切に心に仕舞いました。